【天声人语】やぶ屋の春

やぶ屋の春
荞麦面店“雅布屋”之春

岩手県いわてけん陸前高田市で3代続くそば店「やぶ屋」は、新店舗しんてんぽで初めての3月1日を迎えた。仮設かせつ店舗での営業をへて昨秋さくしゅう、かさ上げ工事こうじの済んだ新商業しょうぎょう地区ちくに念願ねんがんの店を構えた

岩手县陆前高田市一家已传承三代的荞麦面店——“雅布屋”在其新店铺中迎来了第一个3月11号。之前一直在临时搭建的店铺内营业,直到去年秋天,终于在刚刚完工的新商业区拥有了一家期盼已久的店面。

▼「おかげさまで行列ぎょうれつのできるほどお客さんに恵まれ、何とか走り出せました」と店主てんしゅの及川雄一おいかわゆういちさん(50)。父の信雄のぶおさんが津波にさらわれた7年前は、同時に店と家も失い、途方とほうに暮れたと話す

50岁的店主及川雄一感慨到:“多亏了大家的支持,我的小店才能高朋满座,不管怎么说总算挺过来了”。据他所述,他的父亲及川信雄在7年前被海啸夺去性命,一时之间,他同时失去家业和家人,到了穷途末路的地步。

▼信雄さんは無口むくちな職人だった。奇きをてらわず、もり、かけ、天てんざるなど定番ていばんの味を保つことに心を砕いた。「甘く濃厚のうこうな直伝じきでんのつゆでもってきた店。その味を父に教わっておくべきでした」。つゆの原液も、製法を書いた父の手帳てちょうも流された

他的父亲及川信雄不爱说话,也不喜出奇,只是为了保证蒸笼荞麦面、清汤荞麦面及天妇罗冷荞麦面等传统美食的口感而用心钻研着。“我们家的店铺是靠亲自传授浓郁香甜的汤汁技艺而发展起来的,应该早点向父亲学习那种味道的制作技艺”。未经熬制的汤汁和写有制作方法的记事本均被海啸冲走。

▼「父の味が再現できず、店を継げるか不安で胃に潰瘍かいようができました」。サバ節、しょうゆ、みりんなど配合はいごうを変えては、自らの舌したに問う。母や親戚、常連客じょうれんきゃくにうなずいてもらえるまで試作しさくを重ねた

“担心没有办法再现父亲的味道,不知还能否将店铺传承下去,我得了胃溃疡”。不断变换鲭鱼干、酱油、料酒等的配比,亲自品尝,反复尝试,直到母亲、亲戚和熟客都认可为止。

▼雄一さんの案内で、震災前の商店街中心部を歩く。一帯は高さ十数メートルまでかさ上げされ、なじみの店も知人の家も土中どちゅうに埋もれた。買い物客が行き交かい、子どもたちが歓声をあげた街が、丸ごと時を止めて地下に眠る。そう思うと、住民ならずとも何か夢を見ているような気がする

在及川雄一先生的引导下,笔者来到了地震前商业街的中心地带。这一片区域全部都盖起了十几米的高楼,熟悉的商店和朋友的家园都被掩埋在了地下。曾经顾客来来往往,充斥着孩子们欢声笑语的商业街,一瞬间时间停止,一切都长眠于地下。这样一想,笔者虽然不是这里的住户,但感觉一切就如在梦里见过一般。

▼きょうで震災から7年。津波で何もかも流されたかに見えて、その実、まちがいなく残されたものがある。つゆの風味は舌に、街のたたずまいは目に耳に。父の店はもう見えなくなったものの、一日一日ついたちついたちを継つぎ足たしながら、店も街も続いていく。

到今天为止地震已过去整整7年。海啸看似带走了一切,不过,实际上也有遗留之物,如口中汤汁的美味,所见所闻的街道景象。虽然已经看不到他父亲的店铺,但继续着这一天天的时光,商店和街道也都会持续下去。
【天声单词】

Δ仮設(かせつ):(名)临时设置(しばらく、間に合わせの為に造ること)

Δ念願(ねんがん):(名;他动;三类)心愿,愿望(思い願うこと)

Δ途方(とほう):(名)手法(手段)

Δ奇をてらう(きをてらう):(惯用语)显示奇特

Δ定番(ていばん):(名)商品中很少受流行趋势所左右的长期售卖的比较基本的、经典的款型(流行にかかわりなく、毎年一定の需要が保たれている基本型の商品)

Δ直伝(じきでん):(名)直接传授(本や人を通さないで、知識や技術が師から弟子に直接伝えられること)

Δ配合(はいごう):(名;他动;三类)调配(二種以上のものを取り合わせること)

Δたたずまい:(名)生存状态,氛围

Δ継ぎ足す(つぎたす):(他动;一类)添上(後から増し加える)

【背景资料】
東日本大震災
東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)は、2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による災害およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害である。大規模な地震災害であることから大震災と呼称される。
発生した日付から3.11(さんてんいちいち)、311(さんいちいち)と称することもある。
来源:朝日新闻
朗读:兮然
注音:谢頔
单词整理:谢頔
背景资料整理:蛋黄派
翻译:启琳
校对:Hochan22
后期:何秀群
责编:孙鹏轩

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