《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。
「こんな訳で私(わたくし)はどちらの方面へ向っても進む事ができずに立ち竦(すく)んでいました。身体(からだ)の悪い時に午睡(ひるね)などをすると、眼(まなこ)だけ覚(さ)めて周囲のものが判然(はっきり)見えるのに、どうしても手足の動かせない場合がありましょう。私は時としてああいう苦しみを人知れず感じたのです。
原因使我木然呆立,丝毫动弹不得。大概常有这样的情况吧,在身体不舒服的时候睡午觉,醒来时周围的一切虽然看得清清楚楚,而手脚却怎么也不听使唤。我就常常感到这种旁人无法理解的痛苦。
その内(うち)年が暮れて春になりました。ある日奥さんがKに歌留多(かるた)をやるから誰(だれ)か友達を連れて来ないかといった事があります。するとKはすぐ友達なぞは一人もないと答えたので、奥さんは驚いてしまいました。なるほどKに友達というほどの友達は一人もなかったのです。往来で会った時挨拶(あいさつ)をするくらいのものは多少ありましたが、それらだって決して歌留多(かるた)などを取る柄(がら)ではなかったのです。奥さんはそれじゃ私の知ったものでも呼んで来たらどうかといい直しましたが、私も生憎(あいにく)そんな陽気な遊びをする心持になれないので、好(い)い加減な生返事(なまへんじ)をしたなり、打ちやっておきました。ところが晩になってKと私はとうとうお嬢さんに引っ張り出されてしまいました。客も誰も来ないのに、内々(うちうち)の小人数(こにんず)だけで取ろうという歌留多ですからすこぶる静かなものでした。その上こういう遊技(ゆうぎ)をやり付けないKは、まるで懐手(ふところで)をしている人と同様でした。私はKに一体百人一首(ひゃくにんいっしゅ)の歌を知っているのかと尋ねました。Kはよく知らないと答えました。私の言葉を聞いたお嬢さんは、大方(おおかた)Kを軽蔑(けいべつ)するとでも取ったのでしょう。それから眼(まなこ)に立つようにKの加勢をし出しました。しまいには二人がほとんど組になって私に当るという有様になって来ました。私は相手次第では喧嘩(けんか)を始めたかも知れなかったのです。幸いにKの態度は少しも最初と変りませんでした。彼のどこにも得意らしい様子を認めなかった私は、無事にその場を切り上げる事ができました。
不久,过了年到了春天。有一天,夫人对K说,找几个朋友来玩纸牌吧。K马上回答说,一个朋友也没有。夫人听了很惊讶。是的,能跟K称得上朋友的人,一个也没有。在街上相遇打招呼的倒有一些,不过他们根本还称不上是玩纸牌的朋友。夫人反转来对我说,是不把我认识的人请来。可是很遗憾,我也没有玩这种快活游戏的心思,含含糊糊地应了一声,便把这事丢在脑后了。但是到了晚上,K和我还是硬给小姐拉了出来。没有什么客人来,玩纸牌的就是家里这几个人,所以显得很清静。而且K不会玩这种牌,简直同看热闹一样。我问K到底会不会,‘百人一首’(注:在一百名和歌诗人中,取每人一首和歌所做成的纸牌),他说不大会。大概是小姐听了我的话,以为我看不起K吧,就明显地站在K的一边。后来两个人几乎成了一伙,故意同我对抗起来。这样下去我也许就要跟他们争吵起来。幸而K的神情始终如一,没有露出一点得意的样子,我才算圆满地对付下这场游戏。
主播介绍
本期主播:晋助
本期编辑:LMN
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