《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。
乃木大将(のぎだいしょう)の死んだ時も、父は一番さきに新聞でそれを知った。
乃木大将(注:即乃木希典)死的时候,也是父亲最先看报得知的。
「大変だ大変だ」といった。
“不得了!不得了啦!”
何事も知らない私たちはこの突然な言葉に驚かされた。
我们不知怎么回事,被他这突如其来的话吓了一跳。
「あの時はいよいよ頭が変になったのかと思って、ひやりとした」と後で兄が私にいった。「私(わたし)も実は驚きました」と妹の夫も同感らしい言葉つきであった。
我的哥哥后来告诉我“当时我觉得我的脑袋终于变得怪异了。” “我实际上感到惊讶,”姐姐的丈夫带着同情的话说。
その頃(ころ)の新聞は実際田舎(いなか)ものには日ごとに待ち受けられるような記事ばかりあった。私は父の枕元(まくらもと)に坐って鄭寧(ていねい)にそれを読んだ。読む時間のない時は、そっと自分の室(へや)へ持って来て、残らず眼(まなこ)を通した。私の眼は長い間、軍服(ぐんふく)を着た乃木大将(のぎだいしょう)と、それから官女(かんじょ)みたような服装(なり)をしたその夫人の姿を忘れる事ができなかった。
那时候,乡下人每天盼着报纸,其实不过就是看看新闻。我常坐在父亲枕边小心地看报,没工夫看的时候,就悄悄拿回自己房间,一点不漏地看一遍。我眼前浮观出身穿军装的乃木大将,和他那女官服打扮的夫人的身影,久久不能消失。
悲痛(ひつう)な風が田舎(いなか)の隅(すみ)まで吹いて来て、眠たそうな樹(き)や草を震(ふる)わせている最中(さいちゅう)に、突然私は一通の電報(でんぽう)を先生から受け取った。洋服を着た人を見ると犬が吠(ほ)えるような所では、一通の電報すら大事件であった。それを受け取った母は、はたして驚いたような様子をして、わざわざ私を人のいない所へ呼び出した。
一阵沉痛悲哀的风吹遍乡村的每个角落,在无情的草木都为之颤抖的极端悲痛时刻,我突然接到一封先生的电报。在见到穿西服的人狗就叫的地方,连一封电报也是件不得了的大事。接到电报的母亲,果然显出惊诧的样子,特意把我叫到没人的地方,问道:
「何だい」といって、私の封を開くのを傍(そば)に立って待っていた。
“什么事?”她站在一旁等着我开封。
電報にはちょっと会いたいが来られるかという意味が簡単に書いてあった。私は首を傾(かたむ)けた。
电报内容很简单,意思是想见一面,能否来一下。我沉思起来。
「きっとお頼(たの)もうしておいた口の事だよ」と母が推断(すいだん)してくれた。
“一定是你托他找工作的事情。”母亲猜道。
私もあるいはそうかも知れないと思った。しかしそれにしては少し変だとも考えた。とにかく兄や妹(いもと)の夫まで呼び寄せた私が、父の病気を打遣(うちや)って、東京へ行く訳には行かなかった。私は母と相談して、行かれないという返電(へんでん)を打つ事にした。できるだけ簡略な言葉で父の病気の危篤(きとく)に陥(おちい)りつつある旨(むね)も付け加えたが、それでも気が済まなかったから、委細(いさい)手紙として、細かい事情をその日のうちに認(したた)めて郵便で出した。頼んだ位地の事とばかり信じ切った母は、「本当に間(ま)の悪い時は仕方のないものだね」といって残念そうな顔をした。
我也觉得有可能,但是果真如此吗?却又有些奇怪。总之,把哥哥和妹夫都叫回来了,怎么能放着病危的父亲不管,自己跑到东京去呀!我同母亲商量后,决定回电不能去,并尽可能简单地说明父亲正在病危。可是我仍觉不妥,就又写了一封内容详尽的信,当天发了出去。母亲一心以为是托他找工作的事情,十分惋惜地说: “真不是时候,没办法呵。”
主播介绍
本期主播:晋助
本期编辑:LMN
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