小野:何か変な音が聞こえませんか?
李:凧の音ですよ。ほら、あそこで凧を揚げているのがみえるでしょう?
小野:あら、本当。凧が鳴っているのが聞こえたんですね。
小野:奥さんは、北京の生活に慣れるのに苦労しましたか。
夫人:ええ。とにかく最初は言葉が通じゃなくて、とても困りました。
小野:今はどうですか。もうぺらぺらでしょう?
夫人:いえ、まだまだです。でも、日常会話には困りません。
李:買い物は?
夫人:自分で市場へ行きますよ。市場は食べ物のほかにもいろいろ売っていて、買い物に便利ですね。
李:そうですね。でも、市場は量り売りのお店が多いでしょう?
夫人:そうなんですよ。食べ物を買うのに、知っている言い方ばかり繰り返していました。だから、卵も1斤、リンゴも1斤・・・。
李:ところで、こちらへ来てから、ご主人とどこかへ旅行に行きましたか。
夫人:いいえ。主人は働いてばかりで、どこへも行かないんですよ。