莲花

丰岛与志雄

豊島与志雄

(译自青空文库)

翻译  王志镐

我喜欢莲花。从泥塘中伸出笔直一根莲茎,顶着一片莲叶,一朵莲花,一枚莲蓬,那独特的风情美妙无比。还有,不单从莲花,而且从莲叶、莲蓬和莲根,隐约有香气飘逸而出,清纯而素雅。那形状,那香气,还有那泥土和水,全都有着原始而幽邃的情趣。

私は蓮が好きである。泥池の中から真直に一茎を伸して、その頂に一つ葉や花や実をつける、あの独特な風情もよい。また、単に花からばかりでなく、葉や実や根などからまでも、仄かに漂い出してくる、あの清い素純な香もよい。その形、その香、そして泥土と水、凡てに原始的な幽玄な趣きがある。

乡下的孩子们,嘎巴嘎巴摘下雪白的莲藕,中间互通的八个孔里藏着什么?他们一边睁大好奇的眼睛看着,一边缠着老爷爷打听。他们还摘了荷叶的茎,将它们折得更小的几段,将折断的茎用细绳绑起来,似乎满有趣味地佩戴在身上打量着。当他们玩腻了,就跳入小河里清凉的水中,钻到荷叶之间,捕捉起小鲫鱼和鲶鱼来,在水中游泳可真是惬意。有的还摘了大朵莲花,将一瓣一瓣雪白的花瓣掰下来,将黄色的雄芯和雌芯放入其中,当作装载宝物的船,从桥上面朝着河流正中央,几瓣几瓣地将它们漂流出去。

田舎の子供達は、真白な蓮の根をぽきりと折って、中に通ってる八つの穴に何がはいってるかと、好奇の眼を見張りながら、いつまでもじいっと覗き込む。または葉の茎を折り取って、それを更に幾つにも小さく折って、折られた茎が細い糸でつながってゆくのを、面白そうにぶら下げて眺める。それにも倦きると、小川の清い水を葉の中にすくい込み、鮒や鯰の子を捕えてきて、その中に泳がせて楽しむ。或はまた、大きな花を取ってきて、その真白の花弁を一つ一つむしり取り、黄色い雄蕊雌蕊を中にのせ、宝を積んだ舟として、橋の上から川の真中に、幾つも幾つも流し浮べる。

莲的叶和花在“盂兰盆”节是佛坛的祭祀附属品,在佛教广为流传的地方,是周所众知的事情。所以,有些地方在盂兰盆节之前的七月七日即七夕节祭祀,可谓盛行。七八岁的小孩子,在很早以前就练习写与七夕有关的俳句、和歌、汉诗之类,在七夕节的早上,将普通的卷轴用大字誊写,挂在壁龛里,用许多点心、菜肴之类供奉着。在此之后,女孩子用颜色纸裁剪了小衣服,男孩子在颜色纸的小册子上,随便写上词句,用青青细竹枝吊起来,立在走廊前的庭园里。而且,写这样的词句所用之砚台水,最好取之于莲叶中积存的露水珠。从早上一起床直到夜里,小孩们就兴冲冲地出门去,将莲叶上积存的似水银般粘乎乎的清爽露水珠收集起来。

蓮の葉や花が盂蘭盆の仏壇につきものとなっているのは、仏教の広まってる地方共通の周知の事柄である。が、或る地方では盂蘭盆[#「盂蘭盆」は底本では「孟蘭盆」]の前七月七日の七夕祭が、可なり盛んに行われる。七八歳の子供達は、七夕に関係ある俳句や和歌や漢詩の類を、前々から習字しておいて、それを七夕の日の朝、普通の軸物くらいの大きさに清書し、床の間に掛けて、いろんな果物や野菜の類を供える。その後で、女の子は、色紙で小さな衣服を裁ち、男の子は、色紙の短冊に勝手な文句を書きちらし、それを青笹の枝に吊して、縁先の庭に立てる。そして、それらの文字のために用いられる硯の水は、蓮の葉にたまった露のしずくを最もよしとしてある。子供達は早朝から起き上って、夜のうちに蓮の葉にたまってる、水銀ようにとろりとした清い露のしずくを、いそいそとして集めに出かける。

那一番话,是我大前年夏天对某个朋友说的。于是,刚过了十天,他就从花店给我送来了一盆美丽的红莲,上面插着朋友的名片。本人笔迹颇为拙劣,尽管我取莲叶的露水习字,却不知其奥秘是什么,不过我还是很高兴。坐在庭园的正当中,疲于工作的眼睛得到了抚慰。虽然是直径一尺多的小花盆,却竖立着五六片莲叶,花也开了两朵。莲花盆中的水藻之间,有大量的蚯蚓,为了将它们吃掉,在里面放了四五条红鲤鱼。

そういう話を、一昨々年の夏、私は或る友人に向ってした。すると十日ばかりたって、美事な紅蓮の一鉢を植木屋から届けて来た。友人の名刺がついていた。私の手蹟が余り拙劣なので、蓮の葉の露を取って習字でもせよ、という謎かも知れないが、然し私には非常に嬉しかった。庭の真中に据えさして、仕事に疲れた眼を慰めた。径一尺余りの小さな鉢だったが、五六枚の葉をつけ、花を二つ開いていた。鉢の中の藻の間に、糸蚯蚓が沢山いたので、それを食い尽させるために、緋目高を四五匹放ったりした。

不久,淡红色的花瓣已凋谢殆尽,只剩一两片枯黑的莲叶。花后面漏斗形的小小的花萼,却不像结籽的样子,又小又蔫地立在那里。残留的莲叶,未经寒霜便先枯萎了。向莲花盆中窥视,弯曲的硬邦邦的莲根,痛苦地露出在土之上。或许莲花在这一尺多的小花盆中,不能充分伸展出来,由于受拘束,几欲窒息吧。那么一想,我为了爱护这盆莲花,想要给予它充分的泥土和水。

そのうちに、淡紅色の花弁が散ってゆき、葉も一二枚黒ずんで枯れていった。花の後の漏斗形の萼は、実を結ぶ様子もなく、小く萎びて立枯れてしまった。残りの葉も、まだ霜を受けない先に枯れかかった。鉢の中を覗いてみると、彎曲したこちこちの根が、土の上に痛ましく露出していた。恐らく蓮は、径一尺余りの小さな鉢の中で、充分に伸びることが出来ず、窮屈の余りに窒息しかけたのであろう。そう思うと、吾が愛するこの蓮のために、充分の泥と水とを与えてやりたくなった。

我到附近的濑户购物店去,在那里买了最大的莲花盆。直径三尺,质地厚实,虽然与乡村广阔荷塘不能相比,不过一两株莲花也足以充分生长了。我将它放在向阳之处,培上从庭园角落挖出来的泥土,与水揉合在一起,将莲花移植进去。叔父偶尔过来,他一边捻着长长的胡须,一边笑了起来,并且对我说了以下的事情。

私は近くの瀬戸物屋へ出かけていって、其処にある一番大きな蓮鉢を買い求めた。径三尺ばかりの分厚なもので、田舎の広々とした蓮田には及びもつかないが、一二株の蓮の生長には充分らしかった。私はそれを日当りのよい所に据えて、庭の隅から掘り起した土を盛り、それを水にこねて、蓮を移し植えようとした。そこへ、叔父がひょっこりやって来た。漢籍や盆栽に親しんで日を送ってる叔父は、私の柄にもない仕事を見て、長い髯をなでながら笑い出した。そしてこんなことを云った。

——莲花不是在秋天移植的植物。在春分季节,乘它的旧根腐烂,而且将要长出新芽时,用颠倒的方法移栽。然而,在所有花卉中,水生植物是最难栽培的。外行流行的培育方法,只要取得一朵莲花开放,就算是园艺的天才了。

――蓮は秋に動かすものでない。春の彼岸頃、旧根が腐って新芽が出だしたのを、逆様に移し植えるのを以て法とする。然し、凡そ花卉のうちでも、水ものは最も栽培困難としてある。素人流の育て方で、蓮の花を一つでも咲かせ得たら、それこそ園芸の天才である。

我想成为这个天才。因此参考了叔父的意见,来年将移植莲花延迟到春天。于是出乎想象,意外地得到诸多方便。

私はその天才になろうと欲した。そして叔父の意見を参考にして、蓮を移し植えるのを翌年の春まで延した。すると図らずも、意外な便宜を得た。

从农村不时给我家带来蔬菜之类的东西,送东西来的是农家的老人。那位老人听说我的志向是培育莲花,便对我寄予好意,说培育莲花不能用都市贫瘠的土,他要赠送我上等的肥沃土壤。不久那位老人推着车运来的土,听说是荒川岸边的泥土,是用来涂墙的最上等的货色,而且带有一点灰色,粘粘乎乎的,是很有分量的浓密土质。

私の家へ、田舎から時々野菜物なんかを持って来てくれる、農家の[#「来てくれる、農家の」は底本では「来てくれる。農家の」]老人があった。その老人が、蓮を育てたいという私の志望を聞いて、蓮には都会のこんな痩せた土では駄目だから、上等の肥えた土を進上しましょう、という好意を寄せてくれた。やがてその老人が、車につんで運んで来た土は、荒川岸の泥土とかで、壁土に用いても最上等なもので、色は少し灰色がかって、ねっとりとした重みのある濃密なものだった。

我借此得力不少,等到春分时节,将那只小莲花盆翻转过来,在底部的地方,残留着细长而未腐烂的白根。可是我觉得仅此还不足将其种在大盆里,于是重新从花店订购了白莲和红莲各一株,还请求那位农家老人为我订购了普通的食用莲根苗,将它们倒转过来栽入盆中。然后根据从花店打听到的肥料,给我送来了大豆和干鲱鱼。

私はそれに力を得た。春の彼岸になるのを待って、小さな蓮鉢をひっくり返してみると、底の方に、か細い白根が腐らずに残っていた。でもそれだけでは、大きな鉢には足りないような気がした。で更に植木屋から、白蓮と紅蓮との苗根を一株ずつ取寄せ、その上田舎の老人に頼んで、普通の食用蓮の苗根をも取寄せ、それらを逆様に鉢の中へ植え込んだ。そして植木屋から聞き知った肥料として、大豆と干鯡とを与えた。

虽然正值春天,可是莲芽却迟迟不肯出来。取而代之的是,花盆里浮起了一片闪耀的油污,青褐色的鲜苔在泥土表面扩展开来。接着到了六月上旬,小小的莲芽虽然刚要发出,那卷叶刚要张开,却颤颤巍巍地倒了下来,每片还不到四五寸大小,而且不久就从边缘部分枯萎了。然后只有油污和鲜苔,在盆中到处漂浮着,从泥土中冒出水泡,散发出东西腐烂的臭味儿。清净的莲花应是花香扑鼻,而这种情景却从未见过,只剩下无精打采的五六片枯萎的莲叶残存下来。我开始时为了给莲花培上有劲的肥料,用了一升大豆和七八条干鲱鱼,看来用得过多了,莲花败在肥料上了。

所が春がたけていっても、蓮の芽はなかなか出なかった。其代りに、鉢一面にぎらぎらとした油が浮き、青褐色の苔が泥の面に拡がっていった。そして六月のはじめ頃になって、小さな蓮の芽が出だしたけれども、その巻葉が開きかけると、しなしなと横に倒れて、四五寸くらいの大きさにしかならず、それもやがて縁の方から枯れていった。そしてただ油と水苔とだけが、鉢の中一杯に漂い浮び、泥の中からは泡が立ち、物の腐爛した臭気が発散して、清浄な蓮の花も匂いもその気配だに見せないで、いじけた小さな五六枚の葉だけが、枯れ残ってるのみだった。初め私は、蓮を盛んに肥らせるために、大豆を一合ばかりと干鯡を七八本やったのであるが、それが余りに多すぎて、蓮は肥料負けしてしまったのである。

“过于暴饮暴食,以至于消化不良了。”我这样回答朋友、叔父和那位农家老人。然后从盆中频繁地捞出油污和鲜苔,为了让莲花以后存活下来,要让盆中的全部泥土都腐烂,而那臭气和龌龊使人无从下手。

「余り御馳走をやったので、消化不良になってしまった、」と私は、友人や叔父や田舎の老人などに答えた。そして鉢の中の油や水苔を、しきりに掬い出したけれど、また後から生じてくるし、鉢の中の泥全体が腐れ爛れたようになって、臭くて穢くて手のつけようがなかった。

  植物的消化不良,与人是一样的,治疗是特别困难的事情。而且,如果在自然界的地里,肥料在更深的地下向四处蔓延,逐渐发散,然而在濑户卖的莲花盆中,却没有可以发散的场所,始终只有那屁股大的一块地方。那消化不良的无精打采的小莲花,却很难有可以吸收的营养。如果不注意,莲花却因为肥料的毒气而窒息恐怕也不会被人发觉。这么说来,在夏季盛期更换泥土,更为危险。我的心情沉重,但是除了呆呆地守着莲花盆之外,什么也做不了。

植物の消化不良も、人間のそれと同じように、治療甚だ困難なものである。その上、自然の大地に於てならば、肥料はやがて地下深くへか四方へか、次第に放散してしまうであろうが、瀬戸の鉢の中に於ては、放散すべき場所がなくて、いつまでも其処に残っている。消化不良のいじけた小さな蓮では、それをなかなか吸収し了せるものではない。うっかりすれば、蓮の方が肥料の毒気に窒息させられるかも知れない。と云って、今更泥土を取換えるのは、夏の盛時に猶更危険である。私は悲しい気持で、ぼんやり蓮鉢を見守るの外はなかった。

只有一件事使我的心里得到安慰,我可以将一枚莲叶,盂兰盆的盒子,供奉在有亡父与亡子的牌位的佛坛上。

ただ一つ私の心を慰めたことには、その蓮の葉を一枚、盂蘭盆の折、亡父と亡児との位牌のある仏壇に供えることが出来たのである。

“不管是多么糟糕的莲花,取一枚莲叶就行了。”妻子这样说道,切下了一片最新最绮丽的莲叶。接着看见她将其清洗干净,虽然很小,却水灵灵的,带有微微的清香。与从八佰伴买来的莲叶相比,显得更新,色彩更鲜艳。

「どうせ駄目な蓮ですから、葉を一枚取っても宜しいでしょう、」と妻は云って、一番新らしい綺麗な葉を切り取った。そして洗い清めたのを見ると、小さくはあるが、湍々していて、仄かな匂いをも持っていた。八百屋から来た蓮の葉に比べると、新しいだけに色艶もよかった。

  作为我唯一的收获,我永远也忘不了这盆莲花。过了年,即去年的春天,我想莲盆里的泥土更换一半,然而由于懒惰所致,错过了节气。随着天气暖和起来,盆中变得油光光粘乎乎的,随着长出了一片两片莲的卷叶。渗入过多肥料的泥土中,可以看见只有根还残留着。伸展的莲叶,与前一年一样瘦小而无精打采,除此之外还显得可怜巴巴的。我当然并不期望长出大的莲叶,有这小小的莲叶我就已经满足了。

それだけのことを唯一の収穫にして、私はいつしか蓮鉢を忘れがちになった。年を越して昨年の春、鉢の泥を半ば取換えてやろうかとも思ったが、それもつい不精から時期を過してしまった。そして暖くなるにつれて、鉢の中は油ぎってねちねちしてきたが、それと共に、一つ二つ蓮の巻葉が出だしてきた。強すぎる肥料のしみた泥土の中にも、根だけは生き残っていたものと見える。伸び出した葉は、前年と同じように小さないじけたものだったが、それだけにまた可憐でもあった。私はもう、花は勿論大きな葉をも期待せずに、その小さな葉だけで満足した。

从七月末开始,我与妻子孩子一起,到房州的外海岸去,一个夏天都在那里度过。看到了茂盛而繁密的莲塘,就想起了自己贫瘠的莲花盆。然后在九月初回家后,我不免感到有点吃惊。从庭院中的莲花盆里,笔直地伸出了相当大的莲叶,有七八枚之多。

七月の末から、私は妻や子供と一緒に、房州の外海岸へ行って、一夏を其処で過した。盛んに繁茂してる蓮田を見ると、自分の貧弱な鉢が思い出された。そして九月のはじめ家に帰ってきて、私は少なからず驚かされた。庭の鉢から、相当に大きな葉が、七八本も、真直に伸び出していた。

“花呢……”我询问看门的老妈子。回答说还未开花。我并不感到特别失望,心想只要叶子长得茂盛,来年也许会开花吧。怎么样……用这样得意的眼神,我回头看了看妻子的脸,不久,又回头看了看朋友和叔父的脸。

「花は……、」と留守の女中に私は尋ねた。咲かなかったという答えだったが、別に失望もしなかった。それだけ葉が生い茂るようでは、来年あたり花をつけるかも知れない、と私は思った。どうだい……という得意の眼付で、妻の顔を見返したし、またやがて、友人や叔父の顔をも見返してやった。

  只是让我感到悲伤的是,莲叶的里面和叶柄,聚集着大量的油虫。莲花盆上方有一根桃树枝伸出,似乎是因此传染的。我毫不吝惜地砍去了那根桃树枝,然后将莲叶上的油虫斩尽杀绝。莲叶似乎因此得势似的,长得绿油油的,十分茂盛。过分的肥料好像已经被泥土吸收了,水变得彻底清洁了,养着绿色的水藻,而莲池特有的清香,只是由于心情关系,实际上还没有感受到。接着到了下霜的时候,又充分领略了枯莲情趣。

ただ悲しいことには、蓮の葉の裏面や柄に、油虫が沢山群っていた。鉢の上方に桃の一枝がさし出ていて、それから伝播したものらしい。私は惜し気もなくその桃の枝を切り去り、それから蓮の葉の油虫を鏖殺してやった。蓮の葉は勢を得たように、青々と茂っていった。もう余分の肥料も泥土に吸いつくされたらしく、水がさっぱりと澄んで、青い藻まで生えていて、蓮池特有の匂いも、気のせいばかりでなく実際に感ぜられた。それから霜時になると、枯蓮の趣きも充分に見られた。

然后过了冬,来到今年春天。今天进入春分周的第一天,掀开覆盖着的稻草,莲花盆里的泥土因肥沃而变黑,水回到了冰冷清醇的状态,所有枯叶的柄都还在。现在从这里伸出了绿油油的卷叶,又大又圆,足够露水珠在那上面逗留,更有花蕾伸出,仿佛要在黎明的光亮中发出声响,一下子开出花来似的。正在那样想象的我,觉得自己就像坐在那莲台上,心净气爽。不但如此,在莲花盆里残留的,是红莲,还是白莲,还是普通的食用莲?或者三者都有?那是这种夏天之花开放之际的快乐,我在晴朗的春日蹲在走廊上,一边放眼望着庭院的莲花盆那里,一边将法国朋友赠送的、用莲花瓣卷就的高级香烟,心平静气地吸着。

 そして、冬を越して今年の春である。今日彼岸の入りに、藁の覆いを取去ってみると、鉢の泥は肥えて黒ずみ、水は冷く澄み返り、所々に枯葉の柄が残っている。今に其処から、青々とした巻葉が伸び出し、それが円く大きく拡がって露のしずくを宿す頃には、更に花の蕾が伸び出してきて、夜明の光に音を立ててぱっと開くであろう、などと想像すると私は、蓮のうてなに坐すような清浄な心境を覚ゆる。それにしても、鉢の中に生き残ってるのは、紅蓮であろうか、白蓮であろうか、または普通の食用蓮であろうか、或はその三つ共であろうか。それはこの夏花の開く折の楽しみとしておいて、私はうららかな春日のさす縁側に蹲って、庭の蓮鉢の方へ眼をやりながら、フランスの友人が贈ってくれた、蓮の花弁で巻いた香り高い煙草を、心静かにくゆらすのである。

©著作权归作者所有,转载或内容合作请联系作者
  • 序言:七十年代末,一起剥皮案震惊了整个滨河市,随后出现的几起案子,更是在滨河造成了极大的恐慌,老刑警刘岩,带你破解...
    沈念sama阅读 204,189评论 6 478
  • 序言:滨河连续发生了三起死亡事件,死亡现场离奇诡异,居然都是意外死亡,警方通过查阅死者的电脑和手机,发现死者居然都...
    沈念sama阅读 85,577评论 2 381
  • 文/潘晓璐 我一进店门,熙熙楼的掌柜王于贵愁眉苦脸地迎上来,“玉大人,你说我怎么就摊上这事。” “怎么了?”我有些...
    开封第一讲书人阅读 150,857评论 0 337
  • 文/不坏的土叔 我叫张陵,是天一观的道长。 经常有香客问我,道长,这世上最难降的妖魔是什么? 我笑而不...
    开封第一讲书人阅读 54,703评论 1 276
  • 正文 为了忘掉前任,我火速办了婚礼,结果婚礼上,老公的妹妹穿的比我还像新娘。我一直安慰自己,他们只是感情好,可当我...
    茶点故事阅读 63,705评论 5 366
  • 文/花漫 我一把揭开白布。 她就那样静静地躺着,像睡着了一般。 火红的嫁衣衬着肌肤如雪。 梳的纹丝不乱的头发上,一...
    开封第一讲书人阅读 48,620评论 1 281
  • 那天,我揣着相机与录音,去河边找鬼。 笑死,一个胖子当着我的面吹牛,可吹牛的内容都是我干的。 我是一名探鬼主播,决...
    沈念sama阅读 37,995评论 3 396
  • 文/苍兰香墨 我猛地睁开眼,长吁一口气:“原来是场噩梦啊……” “哼!你这毒妇竟也来了?” 一声冷哼从身侧响起,我...
    开封第一讲书人阅读 36,656评论 0 258
  • 序言:老挝万荣一对情侣失踪,失踪者是张志新(化名)和其女友刘颖,没想到半个月后,有当地人在树林里发现了一具尸体,经...
    沈念sama阅读 40,898评论 1 298
  • 正文 独居荒郊野岭守林人离奇死亡,尸身上长有42处带血的脓包…… 初始之章·张勋 以下内容为张勋视角 年9月15日...
    茶点故事阅读 35,639评论 2 321
  • 正文 我和宋清朗相恋三年,在试婚纱的时候发现自己被绿了。 大学时的朋友给我发了我未婚夫和他白月光在一起吃饭的照片。...
    茶点故事阅读 37,720评论 1 330
  • 序言:一个原本活蹦乱跳的男人离奇死亡,死状恐怖,灵堂内的尸体忽然破棺而出,到底是诈尸还是另有隐情,我是刑警宁泽,带...
    沈念sama阅读 33,395评论 4 319
  • 正文 年R本政府宣布,位于F岛的核电站,受9级特大地震影响,放射性物质发生泄漏。R本人自食恶果不足惜,却给世界环境...
    茶点故事阅读 38,982评论 3 307
  • 文/蒙蒙 一、第九天 我趴在偏房一处隐蔽的房顶上张望。 院中可真热闹,春花似锦、人声如沸。这庄子的主人今日做“春日...
    开封第一讲书人阅读 29,953评论 0 19
  • 文/苍兰香墨 我抬头看了看天上的太阳。三九已至,却和暖如春,着一层夹袄步出监牢的瞬间,已是汗流浃背。 一阵脚步声响...
    开封第一讲书人阅读 31,195评论 1 260
  • 我被黑心中介骗来泰国打工, 没想到刚下飞机就差点儿被人妖公主榨干…… 1. 我叫王不留,地道东北人。 一个月前我还...
    沈念sama阅读 44,907评论 2 349
  • 正文 我出身青楼,却偏偏与公主长得像,于是被迫代替她去往敌国和亲。 传闻我的和亲对象是个残疾皇子,可洞房花烛夜当晚...
    茶点故事阅读 42,472评论 2 342

推荐阅读更多精彩内容

  • 问名字わたしのなまえはりえいこです。 / 私の名前はりえいこです。わたしはり えいこです。问职业おしごとは...
    lingfighting阅读 885评论 0 0
  • アムリッツア星域会戦を圧勝したローエングラム陣営は皇帝フリードリヒ4世の死去の報を聞き、門閥貴族との戦いを想定して...
    波沙诺瓦阅读 1,642评论 1 4
  • 雨もりと料理の湯気で、ぶよぶよになった場末のアパートの便所の隣に、貧しい画家のアルゴン君が住んでいた。三メートル四...
    July_by阅读 933评论 0 0
  • 第一章ライターの秘密4 夜になると流石に冷えてきた。 俺は例のパン屋が見えるところにいた。まだ八時には早い。まさか...
    为爱而生a阅读 91评论 0 0
  • 第一章 「大丈夫です、ありがとう。ちょっと悲しくなっただけだから」と僕は言って微笑んだ。——『ノルウェーの森』村上...
    bravo1988阅读 1,104评论 0 3